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(カテゴリー)展覧会

(ニュースのタイトル)アートに参加できる展覧会「日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS 2020 ミュージアム・オブ・トゥギャザー サーカス」をレポート

(更新日)2018年12月20日

日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS 主催事業
(この記事について)

2018年9月13日(木)〜17日(月/祝)の5日間、渋谷ヒカリエ8/COURT(東京・渋谷区)でみんなで楽しめる展覧会を開催しました

本文

 誰もが参加できるインクルーシブな社会の実現を目指し、東京オリンピック、パラリンピックが開催される2020年に続く未来に向けて展開するプロジェクト「日本財団DIVERSITY IN THE ARTS(ダイバーシティ・イン・ジ・アーツ)」は20189月「日本財団DIVERSITY IN THE ARTS 2020 ミュージアム・オブ・トゥギャザー サーカス」を渋谷ヒカリエ8/COURTにて開催しました。
 同展は日本財団と渋谷区が共催した「SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA(ソーシャル・イノベーション・ウィーク・シブヤ)」の開催とあわせ、2020年に開催する展覧会へ向けた幕開けとして実施したものです。

清水千秋『三代目 J Soul Brothers』の顔はめパネルを楽しむ来場者 撮影:池ノ谷侑花(ゆかい)

小松和子『かえるのともだち』を鑑賞する来場者 撮影:池ノ谷侑花(ゆかい)

会場全体の様子 撮影:池ノ谷侑花(ゆかい)

清水千秋の作品を鑑賞する来場者 撮影:池ノ谷侑花(ゆかい)

顔はめパネルの裏側 顔をはめる位置やSNSへの投稿を誘導するデザイン 撮影:池ノ谷侑花(ゆかい)

古谷秀男の作品を鑑賞する来場者 撮影:池ノ谷侑花(ゆかい)

会場入口 撮影:池ノ谷侑花(ゆかい)


 会場では、2017年に開催した「日本財団DIVERSITY IN THE ARTS 企画展 ミュージアム・オブ・トゥギャザー」から、参加作家7名の作品を展示しました。今回は作品の展示だけでなく、アートをより身近に感じてもらえるよう、来場者が作品と一緒に写真を撮って楽しめる顔はめパネルや、動物のようなユニークな展示什器を設置。サーカスのように賑やかな空間での新たなアートとの出合いを提案しました。
 展覧会オープンの前日には、出展作家の竜之介 さんが作品制作を実施。自身のスケッチブックのイラストから完成した顔はめパネルに、ペンやマーカーを使って自由に装飾をし、カラフルなパネルを完成させました。穏やかな秋晴れが続いた会期中には、若い世代からシニア世代、お子様連れのご家族など、約4千人の方にご来場いただき、笑顔で包まれる賑やかな会場となりました。

手前:竜之介(出展作家)/奥:ロジャー・マクドナルド(本展キュレーター) 撮影:池ノ谷侑花(ゆかい)

顔はめパネルに装飾する竜之介 撮影:池ノ谷侑花(ゆかい)

竜之介 スケッチブックに描かれた原物のイラスト『熊と一緒』 撮影:池ノ谷侑花(ゆかい)

完成した顔はめパネルと並ぶ竜之介 撮影:池ノ谷侑花(ゆかい)


会期中915日(土)、16日(日)、17日(月祝)には関連プログラムを実施。“本質”というテーマで「DIVE DIVERSITY SESSION(ダイブ・ダイバーシティ・セッション)」という渋谷区主催のプログラムと連携し、本企画の軸である、アートアーキテクチャーアクセス・アート・プログラム3つの側面から「ミュージアム・オブ・トゥギャザー トーク」を行いました。キュレーターや小説家、建築家をはじめ、女優や美術館館長、出展作家や本展ボランティアスタッフにもご登壇いただき、さまざまな視点から議論が展開され、約350人の方にご参加いただきました。

DIVE DIVERSITY SESSION「言葉の本質」/ゲスト(右):小野正嗣(作家、立教大学文学部教授)、出演(左から):塩見有子、ロジャー・マクドナルド[AIT/エイト]

ミュージアム・オブ・トゥギャザー トーク「建築とメンバーシップ」/ゲスト(右):藤本壮介(建築家)、出演(左から):貝島桃代、塚本由晴(アトリエ・ワン)

ミュージアム・オブ・トゥギャザー トーク「アートと寛容性」/ゲスト:小澤慶介(アートト代表、インディペンデント・キュレーター)

DIVE DIVERSITY SESSION「参加の本質」/ゲスト(右):逢坂恵理子(横浜美術館館長)、出演(左):柴崎由美子(NPO法人エイブル・アート・ジャパン代表理事)

ミュージアム・オブ・トゥギャザー トーク「ミュージアム・オブ・トゥギャザーから見えたこと
」/ゲスト(左から):上田昂輝(会社員)、小寺美卯(大学生)、ホン・ジウン(大学生)

 会場では出展作家の渡邊義紘 さんによる切り絵の公開制作を開催。はさみ一つで繊細な生き物が生み出される様子には目を奪われます。2日間にわたって完成した作品は、恐竜や虫、海の生き物など、さまざま。作品の制作工程を間近に見ることのできる貴重な機会に、多くの方が足を止め、熱心に鑑賞していました。

渡邊義紘(出展作家)による公開制作 撮影:池ノ谷侑花(ゆかい)

伊勢海老を切りすすめる渡邊義紘

一枚の色紙から完成した伊勢海老 撮影:池ノ谷侑花(ゆかい)

 会場に立つボランティアスタッフは、昨年活躍されたスタッフの方との再会を含めて、社会人や学生、アーティスト、デザイナー、大学職員から専業主婦の方まで、幅広い年齢層や職業の方たちに参加いただき、会場のご案内や作品鑑賞のサポートなどを行いました。また、バリアフリー共有アプリ「Bmaps(ビーマップ)」とも連携し、展覧会の会場から出たあとも楽しめるよう、会場周辺の飲食店などのアクセス情報の提供も行いました。

来場者を案内するボランティアスタッフ 撮影:池ノ谷侑花(ゆかい)

来場者を案内するボランティアスタッフ 撮影:池ノ谷侑花(ゆかい)

会場ボランティアスタッフ


 5日間という短い会期でしたが、本展を通して得られたこれらの気付きやヒントを活かしながら、2020年に予定する展覧会や2020年以降に向けて繋げていきたいと考えています。

【展示作家】
川内理香子、小松和子、清水千秋、ピーター・マクドナルド古谷秀男竜之介渡邊義紘


インフォメーション

日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS 2020
ミュージアム・オブ・トゥギャザー サーカス

会期:2018年9月13日(木)- 9月17日(月/祝) 11:00-20:00
会期中無休
会場:渋谷ヒカリエ8/COURT
入場料:無料
公式サイト:https://staging2022.diversity-in-the-arts.jp/exhibition2020/moto-circus

主催:日本財団DIVERSITY IN THE ARTS
特別協力:渋谷区
後援:一般社団法人渋谷未来デザイン、一般財団法人渋谷区観光協会
監修:NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]
キュレーション:ロジャー・マクドナルド、塩見有子/[AIT/エイト]
会場デザイン:長岡 勉/POINT
施工・デザイン協力:アラキ+ササキアーキテクツ
展覧会グラフィック:岡本 健/岡本健デザイン事務所
ラーニング協力:NPO法人 エイブル・アート・ジャパン

協力:社会福祉法人やまなみ会 やまなみ工房、WAITINGROOM、一般財団法人たんぽぽの家、社会福祉法人わたぼうしの会、アトリエ・エー、社会福祉法人大和会 大和高原太陽の家(順不同)

会場

[渋谷ヒカリエ] 東京都渋谷区渋谷2-21-1

渋谷ヒカリエ
東京都渋谷区渋谷2-21-1